ロシアに着任してから意外と継続できていることが自炊だ。
そもそも料理は嫌いではないし、凝ったもの（もこみち的に）を作るというより、ありきたりのものを簡単に作って食べることのほうが好きな部分がある。
基本、朝、そして仕事でのランチ、夕食と、仕事のお付き合いがない限り、全てを自炊でやっていこうと決めている。
自炊をするということは当然、食材の買い物、食器洗い、整理、水回り、ゴミ出し。それらがセットになる。家族がいるとそれが当たり前のようにされていたことを改めて認識して感謝の気持ちも芽生える。
一方、自分が一人でこういうことを繰り返すことで、ディシプリンとなり、生活のリズムが作られる。人はこうしたルーチンを平和に繰り返しできることが、何よりもの幸せなのではいかと思えるようになる。
派手なことでもインスタやSNSで自慢するようなことではなく、何気ない、日々が平凡に続いていく。その文脈に人生の歓びや美徳を感じること。
それが何よりもの生きている実感として幸福な気持ちを作り出すのだと思う。
その意味で、ロシアンライフでは、もちんボルシチやピロシキ、自分流のビーフストロガノフもいずれは作れるようにするが、こうした何気ない食事を作り続けることの方が価値があるとは心の底では思っている。
未来大吉
