ロシアの全てのゴルフ場がそうではないと思うが、ゴルフ場の難易度が異常に難しい。
日本であれば、メンバー、ビジターかかわらず、ある程度易しく、スコアが出やすい設計でなければ、結局商売なので、誰も再訪してくれなければ意味はない。だからある程度、救済や難易度を低くして、お客様に気持ちよく帰ってもらえるようにしていると思われる。
しかし、ここでは、競争がないからか、全くもって妥協を許さない設計だ。
①バンカーが多く、異常に深い
②グリーンが狭く、平でない
③カップを傾斜面など難しいところに切っている
④池を確実に入るようなところに作っている
⑤ラフですらロストボールになる
ここでは、きちんとTeeShotから、グリーンを捉えるショットまで正確に打てないと確実にペナルティをもらうことになる。バンカーの設計もそうだ。グリーンは特に縦で狭く、ピンを中心に5m奥も5m手前でもバンカーに入るというのは当たり前。そしてそれぞれのバンカーが身長より高く、グリーンも平ではないことから、バンカーから出ない、また出てもバンカーツーバンカーは覚悟しなくてはならない。
他のゴルフ場で80台中盤を出したことがある人が、ここでは110も切れないとか。100を一度も切れなかった人が日本に帰国していきなり90前半だったとか。それは容易に想像できる。実際、自分も日本や他の国との比較で5-10打くらい悪い感覚だ。
18ホール全てにミスすることを許されない。平なショートパットなどもなく、1Mは入らない。
しかし、そんなゴルフ場でプレーをしていると、自分のゴルフの精度を上げていく感覚が養われているのがわかる。グリーンを狙うショートアイアンも1ヤード単位での感覚が必要だし、グリーン周りではロブやランニング、アプローチも数種類の武器が必要になる。バンカーは出すのも大変だが、かなり高い球で出し、止めることも求められる。パッティングは真っすぐのラインで打つことはほとんどないので、毎回読みの精度と技術が要求される。そんな中でプレイすると、最終的なスコアは別として、自身のゴルフのレベルが上がっている(上げざる得ない)実感があるのである。
何事も、難易度の高いところに身を置くというのは人生においてすべて大切なことのように思える。
未来大吉