ロシアは北海道のように四季がはっきりしている。春は雪解けから木々に芽が、夏には熱い日差し、秋には紅葉、冬には銀世界。。期間に差はあれど、全く違った景色と環境が数か月単位で回転することから、様々なマインドチェンジセットをしながら暮らせる。これが本当に貴重なんだと思う。東京やカリフォルニアでは経験しないことだ。
毎年繰り返される四季折々を通し、来年はこれをやろう・・あれをやろう・・等々。人の成長もそこにあるのだと思う。
人生も同じだと考えていた。ただ人生の四季は繰り返さない。一度だけだ。
おそらく大人になるまでが春、40歳くらいまでが夏、そして定年くらいまでが秋、そして老後が冬だ。春はまさに青春、全てが甘酸っぱい経験、そして夏は何もかもが輝いている。いつまでも未来が明るいのだろうと心底思えるエネルギーが湧く時間。そして秋になると人は落ち着き、その落ち着きを楽しみ、過去も自分の一部となり懐かしみをも楽しむ。しかし、秋にはもう一つの側面がある。それは”冬への準備”である。
冬を楽しいものにするのか、寒く暗いものにするのかは秋の準備次第なのである。
人生の冬は一番輝いているものにしたいものだ。
だから今人生の秋を過ごしている自分は、そのもう一つの側面である冬への準備に力を注がないといけない。過去の積み重ねの上にあぐらをかいているわけにはいかない。
全くスクラッチから何かを始めて、来たる冬を最高のハッピーエンドにするために。
春があり、夏が来るように、秋が始まりで、冬がクライマックスなのだ。
そして人生の四季は繰り返さない。
一度であり、たらればがない。
それだからこそ、このロシアでの生活が自分の人生の秋の最大イベントなのである。
未来大吉