自分だけだろうけど。。モスクワにきてどこに行ってもなぜか昔から知っているような懐かしい感覚を持っていた。
今日、モスクワは快晴。空には青空が広がり、気持ちがいいので、ボリショイ劇場を中心に、周りの通りを散歩して街並みを楽しんだ。途中、ベンチで休んでいると鳩が近づいてきた。ふと空を見上げると、青空の中、雲が低い位置で流れている。空気はひんやりとして、周りはおしゃれなレストランやカフェたち。街を歩く人々はそれぞれ小綺麗にしている。見渡すとそれが名所ではなくたって、それぞれの建物がヨーロッパ調であり、ロシア歴史の建築文化を表している。
それでわかった。「サンフランシスコっぽい！」のである。それは決してバロック様式だとかアールデコ調だとか、そういう種類の具体的な比較を言っているのではなく、近代建築と欧州調の美しい建築物がミックスして立ち並び、壮大さと可憐さの雰囲気を醸成する。カフェやレストランがそれぞれ小粋で、空気はひんやりとし雲はあっという間にすぐ頭の上を通り抜けていく。
きっと物理的な類似性ではなく、たぶん自分の記憶の思いの類似性も強いのだと思う。
20歳のときはじめてサンフランシスコのユニオンスクエアーやギラデリスクエアを歩いて行ったときの感覚に近い。なんてこんなに空が広く低いのだろう。なんて空気が澄んでいるのだろう。周りにいる人たちが過去に出会ったこともなく想像の世界の人ばかり。Macy'sというデパートには気後れして入ることもできなかった。
なぜかそんな感覚をグム百貨店やツム百貨店にも感じた。何気ない通りのカフェやビストロで食べる地元料理を一杯のウオッカ。きっと珠玉の歓びなんだと思う。
これから長いようで短いロシア生活。せっかくだから、そういったお店も楽しんでいきたい。
自分はモスクワという新天地に来たのだが、サンフランシスコの気持ちにタイムスリップさせてくれたのである。
未来大吉
